ご注文はこちらから


パクチーのサプリメント・パクチーエナジーゴールド(コリアンダーのサプリメント)
トップページ製品紹介特長・成分会社案内特商法に関する表記買い物カゴよくある質問人の心に灯をともす


2019.1.21

いい会社は「遠きをはかり」ゆっくり成長する

伊那食品工業会長、塚越寛氏の心に響く言葉より…

よく周囲から「48年も増収増益を続けてすごいですね。秘訣を教えて下さい」と言われます。

講演の依頼もたくさんきます。

でも、私は大概はお断りしています。

なぜなら、経営には即効薬はないからです。

私がお話できるのは、「当たり前のことを当たり前にやるしかない」ということだけです。

これでは、講演にならないでしょう。

今の経営者は即効薬を求め過ぎます。

奇を衒(てら)うような上手い儲け方があるのではないか、と虫のいい方法を探しているのです。

不景気で苦しいのだろうから、気持ちは分かります。

しかし、そんなものはありません。

枝葉をどんなに伸ばしても、幹が太くならないと、木は倒れてしまいます。

会社も同じです。

その会社が持っている経営理念、これこそが幹であり、変えることなく培っていかなければならないものです。

経営が行き詰ると、とかく新しいことを試みようとするものですが、その会社の原理原則に反することをやっても成功しません。

やはり遠きをはかって、地道に努力するしかありません。

大切なのは、どんな小さなことでもいいから、今できることからすぐに始めることです。

遠きをはかって「こうありたい。こういう会社にしたい」というビジョンを描いたら、いきなりそうはなれないのですから、「これくらいは今から準備してやっていこう」と考えて実行することが重要だと思います。

何百年も続いた老舗だって、最初から老舗だったわけではありません。

創業の志を守って、コツコツと商売のあるべき姿を追い求めてきたからこそ、現在の姿があるのです。

中小企業でもすぐにできることは、たくさんあります。

言葉遣いを良くする、丁寧な挨拶を心がける、掃除を徹底させる…これなら、お金もかけずに、今すぐにできるでしょう。

「そんなこと」と、バカにしてはいけません。

こうしたことが、ファンづくりにつながるのです。

伊那食品工業では、この三つは社員全員に実行させています。

今では、何も言わなくても、自然にできるまでになりました。

小さなことを軽んじることは、大きなことを軽んじることと同じです。

小さな間違いでも、積み重なっていけば大きな間違いになります。

逆に、小さくても良いことを行うと、好循環が生まれます。

少しだけでも良くなれば、「また、もう少し良くしよう」と考えるのが人間というものでしょう。

社員みんなが「もう少し良くしよう」と努力するようになったら、会社はどんどん良くなります。

ですから、私は小さいことにも口を出します。

たまに「会長はそういう細かいことまで口を出さないで結構です」と言われますが、そのような時には「何が小さくて、何が大きいのか、どうやって分かるのか」と問うことにしています。

大きなお金が動くことだけが、大きなことでしょうか。

多くの人に関わることだけが、大きなことでしょうか。

ささやかなことでも良いことを行うことは大きなことだと、私は思っています。

一個の商品に不良品が出たら、全品を回収しなければならなくなることもあります。

小さなことは大切なことなのです。

遠大な計画を立てても、実行できなければ、意味がありません。

むしろ、今できることを見つけて、そこからスタートする方が、よほど意味があります。

そう、何事も、大きな夢であっても、小さなことからで良いから、今始めなければと思います。

『リストラなしの「年輪経営」: いい会社は「遠きをはかり」ゆっくり成長 (光文社知恵の森文庫)』

塚越氏は、いい会社は「遠きをはかり」ゆっくり成長する、と言う。

そして、「遠きをはかる」についてはこう語る。

『二宮尊徳の言葉に「遠きをはかる者は富み 近くをはかる者は貧す」というものがあります。

25年ほど前になるでしょうか。

「会社は永続することに価値がある」と考え始めた頃に、この言葉に出会いました。

私は、はたと気が付きました。

そうだ、会社を「いい会社」にして永続させるためには、「遠きをはかる」ことだ。

以来、「遠きをはかる」ことが、私の経営戦略となりました。

「遠きをはかる」は言うに易(やす)く、行うに難(かた)しです。

最近ではますます「遠きをはかる」ことが困難な状況になってきました。

会社は短期間で利益を上げることが、求められるようになったからです。

また、数字至上主義に陥り、「数字が良ければすべてよし」という風土ができてしまいがちです。

極端に言うと、「今が良ければ良い」「数字が良ければ良い」と言う経営がまかり通ってしまうことになります』

多くの会社は、売上や店舗数を目標とする。

しかし、目標が「会社が長く続くこと」とすると、考え方はガラッと変わってくる。

それは例えば、「急拡大ではなく、ゆっくり成長すること」であり、「働いている社員やスタッフの幸せを第一に考えること」であり、「言葉づかいをよくし、挨拶や掃除を徹底するなどの小さなことを最も重要視する」ことだ。

「遠きをはかり」ゆっくり成長するという「年輪経営」を目指したい。



人の心に灯をともす 一覧へ戻る