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2019.12.25

異質な人と組み、異質な経験をする

筑波大学名誉教授、村上和雄氏の心に響く言葉より…

アメリカの大学では7年に一度、サバティカルという休みを先生にくれますが、この休暇はリフレッシュという点で、とても大きな意味を持っています。

期間は一年間、そのあいだ、大学を離れて、好きなことをやっていいという特典ですから、みんな喜んで利用します。

ほとんどの先生は、この休暇を利用して、外国に行きます。

アメリカ人はたいていヨーロッパに行きますが、そこでまったく違う国のカルチャーにふれ、いろいろな分野の人と出会い、情報を集めて、それで新しい活力を養うわけです。

人間は定期的にこういう機会をもたないと、新しい発想は湧いてこなくなります。

ずっと同じところで、同じ仕事を続けていれば、つきあう人も見聞もみな同じになってしまいます。

そういう環境にあまり違和感を感じないでいると、その枠から出られなくなってしまいます。

日本の大学の先生も終身雇用、年功序列に守られていて、それでもやっていける時代が過ぎ去ろうとしています。

競争社会、契約社会のアメリカでは、ずっと昔から3年ごとくらいに一定の成果をあげなければ、身分は保障されません。

欧米では、そうした努力を怠っていると、たちどころにクビを切られてしまいます。

昨日まで大学の講師だった人が、急に姿が見えなくなったと思ったら、タクシーの運転手をしていたなどということが実際にあるのです。

情報交換を組織的にやっているのが、ユダヤ人でしょう。

彼らはほとんど毎週のように地区の教会(シナゴーグ)に通って、集会のあとでみんなで家族ぐるみのつきあいをします。

ユダヤ人は2000年ものあいだ迫害されてきた苦難の歴史を背負っていますから、この世を生きていくには実力しかないということを骨身にしみて感じています。

だから、つねに仲間で集まって、情報交換につとめるわけです。

彼らにとって、情報は特別な意味をもっています。

ノーベル賞受賞者を人種的に見ると、ユダヤ人が圧倒的に多い。

ノーベル賞がすべてではありませんが、ある程度、頭のよさ、オリジナリティの豊かさをあらわすバロメーターにはなるのではないでしょうか。

裏側の情報の重要性について述べましたが、ナイト・サイエンスを進めるためには、研究室から出て、いろいろな人間と交わることで刺激を受けたり情報を得たりすることが重要になってきます。

デイ・サイエンス、つまり最終的な答えだけを知ってもあまり意味がありません。

研究者にとってより貴重なのは、その答えにたどりつくプロセスに関する情報です。

外に出てコミュニケーションをとることで、自分の思いを相手に伝えます。

自分の思いが先方に伝われば、次には必ず向こうからなにかが返ってきます。

かけがえのない情報やノウハウを得ることができのは、そうした人間味に満ちた交流からです。

ときに、自分をさらけだすことも必要です。

私は根が素直なので(たんなる口が軽いだけという説もありますが)、ものごとを秘密にしておけないタチで、自分のアイデアや計画などをどんどん他人に話してしまいます。

「そんなに開けっぴろげじゃ、人にとられてしまうぞ」

そんなふうにアドバイスをしてくれる人もいますが、自分が話したことで、アイディアを盗まれたという経験は一度もありません。

逆に、それによって助けられたことは何度もあります。

『生命のバカ力 (講談社+α新書)』


村上氏は、「他人と組むこと」の重要性についてこう語っています。

『今の社会では、なんでもかんでも一人でやるということは不可能です。

他人と協力してやっていかなければ成し遂げられないことの範囲がどんどん広がってきています。

そして、他人と組んでいい仕事をしたいと思うなら、なるべく自分にないものをもった人と組むことがかんじんです。

専門分野でも、性格的な面でも。

他人と一緒にやるからには、もちろん仲よくしなければいけませんが、自分にはない能力をもった人と組むことで、総合力を高めることができます。

一足す一が三になったり五になったりします。

ときには、相反する意見から、まったく新しい発見をすることもあります。』

「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもないということである」(ジェームス・W・ヤング)

独創的な料理にしても、今まであった食材と食材の新しい組み合わせにすぎない。

誰も食べたことのないような食材など、この世には存在しないからだ。

人との組み合わせも同じ。

多様性が重要だ。

多様性はダイバーシティという言葉に置き換えられる。

性別、年齢、国籍の違った人材の多様な組み合わせ。

そのためには、オープンマインドであること。

自分の考えに固執せず、他人の考えもよく聞き、心を常に開いていること。

自分の考えたアイデアをケチる人は、他人からもアイデアをケチられる。

投げかけたものが返ってくるという、物理でいう「作用」と「反作用」の法則があるからだ。

異質な人と組み、異質な経験を重ねていく人でありたい。



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