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2020.6.21

最強の縄文型ビジネス

谷中修吾氏の心に響く言葉より…

経営の観点から日本の歴史を遡(さかのぼ)ると、現代のような管理型経営の原型は、水稲(すいとう)農耕が始まった弥生時代に見出すことができます。

コメの収穫量の目標を立て、その達成に向けて緻密に管理していく手法は、現代の企業経営そのものです。

弥生時代以降、現代に至るまで、日本の社会には管理型経営のロジックが継承されてきました。

ところが、さらに歴史を遡ると、弥生時代に先立って1万年以上も続いた縄文時代に、まったく別次元のビジネスのあり方を導き出すヒントが隠されていたのです。

昨今のビジネス環境では、管理型経営の行き詰まりが表面化しています。

それが「働き方改革」「副業解禁」「テレワーク」など、仕事の自由度を求める社会的な動きです。

また、現代のビジネス環境では、管理型経営を行う以前に、売上・利益を生み出すビジネスモデルそのものが成立しなくなったり、設定した目標値が意味をなさなくなってしまったりと、事業の根幹が揺らぐ事態が起こっています。

そのため、大企業がこぞって「イノベーション」を標榜するようになり、いわゆる新規事業開発に躍起になっているのです。

ここで、縄文時代と弥生時代のムラを対比しながら、現代ビジネスにおける企業経営に置き換えて考えてみると、実に興味深い示唆が見えてきます。

言わば、株式会社「縄文」と、株式会社「弥生」です。

縄文社会の食糧調達は、狩猟・採集を基本として、多種多様な食物を組み合わせたことを確認しました。

つまり、様々な市場から利益を生み出すビジネスモデルを持っていたわけです。

ある食糧の採集ができなくとも、別の食糧の採集で代替できるというように、ビジネスを安定させるポートフォリオを組んでいたことになります。

ムラの周辺には自然のハラが広がり、縄文人は自然と共感・共鳴し、その声を聴いて行動していました。

まさに現地現場に身を置いているからこそ、直感的に潜在ニーズを見抜き、即座に市場機会をつかむ行動を起こすことができるのです。

結果として、必要十分な食料を調達し、自然の恵みに感謝し、ご縁とともにビジネスを紡いでいきます。

したがって、全てのステークホルダーとの関係性は極めて協調的です。

そして、ムラとハラが二つで一つという世界観を表現するために、既成概念にとらわれない発想で、突起の美しい縄文土器を作り続けました。

一方、弥生社会の食糧調達は、イネづくりを通じてコメの生産を基本としたことを確認しました。

ムラのリソースを稲作に集中投下することによって効率的にコメを確保し、利益を蓄積してさらなる投資を志向したと言えます。

そのためにも、事業計画に基づいてイネづくりの緻密な管理を行い、PDCサイクルを回しながら、確実にイネの刈り取りを目指しました。

収穫後は、年度初めに掲げた目標の達成状況についてレビューを行い、投資に見合う利益を回収できかたか否かを検証します。

そして、翌年度に向けては、新たな期待とともに成長戦略を描き、さらにムラを発展させようとするのです。

すると、イネづくりに必要な水場や耕作地の確保のために、周辺のムラは競合他社と位置づけられ、競争を勝ち抜くための戦いが繰り広げられます。

戦いを制するためにも、自社のコメの安定確保と戦力補強が必要となり、決められた作業をしっかりこなすコンプライアンスが重要となったのです。

現代ビジネスの軸足がどちらにあるのかは一目瞭然でしょう。

そう、私たちのビジネス環境は、「弥生経営」のロジックによって作られているのです。

逆に「縄文経営」のポテンシャルが、激しく異彩を放ちながら、パワフルに浮かび上がってくるわけです。

そこで、4つの視点で縄文と弥生の二項対立で定義してみました。

1.ビジネス原理→どうやって利益を生み出すか?

【縄文経営】ビジネスモデルを持って直感的に動く(直感的)

【弥生経営】ビジネスプランを作って計画的に動く(計画的)

2.ステークホルダーとの関係→どのように利害関係者との関係性を築くか?

【縄文経営】全てのステークホルダーと協業する(協調的)

【弥生経営】競合他社との差別化で比較優位を築く(競争的)

3.業務に対する基本姿勢→どのようなスタンスで業務に臨むか?

【縄文経営】既成概念にとらわれず新しい価値を創造する(フリーダム)

【弥生経営】ルールに従って正確に業務を遂行する(コンプライアンス)

4.商談に対する基本姿勢→どのようなスタンスで商談に臨むか?

【縄文経営】ご縁とともにビジネスを紡ぐ(感謝オリエンテッド)

【弥生経営】投資に見合うリターンを回収する(期待オリエンテッド)

『最強の縄文型ビジネス イノベーションを生み出す4つの原則』日本経済新聞


谷中修吾氏は、「弥生経営」と「縄文経営」の違いについて本書の中でこう語る。

『超高度デジタル化社会に突入している今、テクノロジー進化のスピードが著しく速く、前年度に策定した事業計画が通用しなくなることも珍しくありません。

売上・利益を生み出すビジネスモデルそのものが成立しなくなったり、設定した目標値が意味をなさなくなってしまったりと、事業の根幹が揺らぐ事態が起こっています。

つまり、「計画的」を特徴とする弥生経営のビジネス原理が通用しにくい社会へとシフトしており、事業計画にしがみついていてはビジネスチャンスを逃しかねません。

これに対して、ビジネスモデルを持って直感的に動く「縄文経営」のビジネス原理は、変化の早い現代においては、絶大な効果を発揮する可能性を秘めています。

大きな経営方針は持ちつつもビジネス環境に合わせて柔軟に動き、それぞれのビジネスモデルから得られる売上を足し合わせると、全体としては売上から費用を差し引いた利益がきちんと生まれています。

その柔軟性を生み出しているのが、ビジネスの直感です。

それは、単なる思いつきではなく、ビジネスの現地現場に身を置いて、常に市場と対話しているからこそ得られる洞察力とも言えるでしょう。

したがって、縄文経営に基づくビジネス原理を体現すると、ロジカルには導き出されないビジネスチャンスが生まれます。

これが、「行き当たりばったり」ならぬ、「行き当たりばっちり」という境地なのです。』

現代は、VUCA(ブーカ)の時代だと言われる。

VUCAとは、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードの頭文字から取った言葉だ。

つまり、まったく先の見えない、予測のつかない時代だということ。

この20年、日本が世界に遅れてしまったのは、デジタルシフトへの移行ができなかったこともあるが、このVUCAに対応できなかったことも大きな要因だ。

つまり、前年踏襲とか、合議制、あるいは、失敗を恐れて挑戦しないといった、アントレプレナーシップが発揮されない経営だ。

先の見えない時代には、リスクを恐れない起業家的精神がなければあっという間に倒産してしまう。

弥生型から縄文型へ意識を転換できる人でありたい。



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